かぶ

属性:アブラナ科アブラナ属
かぶ

アクが少なくやわらか!カラフル品種はサラダ提案

古来から栽培が奨励されていた野菜のひとつで、地方独特の品種も多い。春の七草では「すずな」とも呼ばれる。大きさにより大かぶ・中かぶ・小かぶに分類され、大かぶは漬物などの加工品としての利用が多く、青果では小かぶが一般的。近年は赤・黄・紫などカラフルな品種も人気がある。

POPはコレ!

  • 生でシャキシャキ!煮るとトロトロ
  • 葉も捨てないで!ゆでて冷凍、青みに活用
  • 浅漬けやサラダに!葉にはビタミンCも豊富

市場シェアと出回り時期

かぶの市場シェアと出回り時期

鮮度の見分け方

  • 葉にピンとハリがあり、根部が丸く整っているもの
  • 肌のきめが細かくツヤがあり、ひびのないもの
  • 茎の付け根が淡い緑色のもの
  • 育ちすぎているものは、スジが硬くス入りの場合も

最適な保存条件

温度0℃、湿度95%。家庭では、葉を切り落とし、ビニール袋かラップに包んで別々に野菜室で保存する。葉はしなびやすいため当日の調理がよいが、硬めの塩ゆでをして水気を切り、小分けに冷凍保存をすると、青みが欲しいときにとても便利。

栄養&機能性

葉酸、ビタミンC、カロテン(葉)

根にはだいこん同様、消化を促進するジアスターゼが豊富。また体の発達や造血に欠かせない栄養素の葉酸も多く、特に胎児の正常な発育に重要な役割を担っている。葉にはカロテンのほか、糖質の代謝に効果的といわれているビタミンB1、B2や、皮膚の健康を保ち風邪の予防にもつながるとされるビタミンCも多い。ビタミンCは、かぶ1束でほうれん草1束に匹敵する。

ONE POINTアドバイス

  • 根は消化酵素をたくさん含む。消化酵素は熱に弱いため、煮物などの加熱調理だけでなく、浅漬けやサラダとして生で利用するのもおすすめ。
  • 大ぶりのものは加熱をした際に甘みを強く感じるため煮物に。小ぶりのものはサラダや漬物に。
  • 皮を厚くむいて煮ると、白く美しく仕上がる。むいた皮はきんぴらや浅漬けにするとよい。
  • 葉には緑黄色野菜といえるほどカロテンが多く、ビタミンCなども豊富に含まれる。

売場づくりのポイント

  • 葉が傷んだ場合は、茎を5㎝くらい残して切り落とす。これによって根部のしなびも多少遅くなる。
  • 冷風の当たらない場所を選んで陳列をする。
  • 根部を見せるように縦に並べるのが基本だが、売り場に緑が少ないときは、横向きに陳列してもよい。

Q&A

Q1 皮の表面に茶色いシミや変色があるが食べられる?
A. シミや変色は古くなっている証拠。食べても問題はないが、水分が抜けビタミン類などの量が低下している。販売時にはその品物は取り除くなど気を配るようにすること。

下ごしらえのポイント

  • アクが少ないので下ゆでなしで加熱調理ができる。
  • 火が通りやすいため、ほかの材料と煮るときは、最後に加えるとよい。
  • 本来のうま味や甘みを活かすため、味付けは薄めに仕上げるとよい

★オススメ料理

漬物/蒸し物/煮物/汁物/スープ/サラダ

【品種紹介】

あやめ雪

【あやめ雪】肉質はち密で甘い小かぶ。用途が広く、酢に漬けると赤紫色はピンク色になる

日野菜かぶ

【日野菜かぶ】肉質が硬く主に漬物用。上が赤紫色の細長い根が特徴。滋賀県特産

黄かぶ

【黄かぶ】ヨーロッパの品種で加熱すると中身も黄色になる。煮込み料理向き

天かぶ(天王寺かぶ)

【天かぶ(天王寺かぶ)】大阪の天王寺かぶを関東で作ったもの。葉も根もやわらかく甘みがある

赤かぶ(温海かぶ)

【赤かぶ(温海かぶ)】外は赤紫色だが、中は白い。主に漬物用。山形での焼畑栽培が多い

出典

改訂9版 野菜と果物の品目ガイド

発行・発売   株式会社 農経新聞社
写真撮影株式会社 スタジオアトム
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