ほうれん草

属性:アカザ科ホウレンソウ属
ほうれん草

みずみずしさが店の顔!新鮮さ維持で即日完売

ほうれん草の鮮度は店全体の鮮度感に影響するので重要視したい。ややクセがあるが、うま味と栄養価が高い代表的な緑黄色野菜。2種に分類され、葉が薄く切れ込みの深い東洋種と、葉が厚く丸葉の西洋種がある。現在の流通の主流は、東洋種と西洋種の交配種。近年はアクの成分であるシュウ酸が少なく生食できる品種も人気がある。

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市場シェアと出回り時期

ほうれん草の市場シェアと出回り時期

鮮度の見分け方

  • 葉の色が鮮やかで、ツヤがあるもの
  • 葉先までピンとしてハリのあるもの
  • 茎に変色がなく弾力感があるもの
  • 根の切り口が太く、乾いていないもの

最適な保存条件

温度0℃、湿度90~95%。店頭では、フィルム包装でない場合は常温で1日、フィルム包装の場合でも2日程度。家庭での保存は濡らした新聞紙に包みポリ袋に入れ野菜室へ。時間の経過とともにビタミンなど栄養が失われるので、早めに食べきることが大切。

栄養&機能性

鉄分、葉酸、ビタミンK

鉄分を100g中2.0mg、カロテンも4,200ugと他の野菜に比べ多く含む。ビタミンCも冬採りでは100g中35mgと多い。鉄分豊富といわれる代表格のほうれん草だが、植物の鉄分は体内に吸収されにくいため、貧血予防への高い効果は期待しすぎないこと。

ONE POINTアドバイス

  • アクが強いため調理前に下ゆでをするのが基本
  • 下ゆでせずにアクを抜く炒め方もある。油を熱し、ほうれん草を入れる前に塩をひとふり入れ、炒めた後に出た水分を捨てればよい。
  • 牛乳やチーズ、ベーコンなど動物性の食材と、味の相性がよい。
  • 冬場の霜にあたったほうれん草は、食感は硬くなるが、栄養価が高く甘みやうま味も強い。
  • 根の赤いものほど甘みが強いといわれる。

売場づくりのポイント

  • 結束とフィルム包装があるが、水分の蒸散を防ぐためには、フィルム包装が望ましい。
  • 呼吸作用も旺盛なので、ガス蓄積が大きくなる。このため、密封は避ける。
  • しおれたものは冷水などで蘇生できる。ただし傷みやすいので、できるだけ即日完売すること。

Q&A

Q1 葉に白い砂(粒)状の物質が付着しているが、農薬?
A. 白い砂のように見えるものは、ほうれん草の毛である。ほうれん草はアカザ科の植物であり、この科の植物には特有の器官であり農薬ではない。
Q2 根元の赤い部分を食べたが、シュウ酸は大丈夫?
A. 根元はシュウ酸の含有量も多いが栄養分も多く含まれる。また甘みもあっておいしい部分なので、ゆでてから食べれば問題ない。

下ごしらえのポイント

  • 色よくゆでるコツは、たっぷりの熱湯でゆでること。再沸騰してから1~2分でゆであがる。
  • ゆであがったらすぐに冷水に取り、冷めたら根元を揃えて束にし、手で握るようにして水気をしっかり絞る。水にさらしすぎると風味が無くなるので注意。

★オススメ料理

おひたし/和え物/炒め物/ソテー/スープ

【品種紹介】

サラダほうれん草

【サラダほうれん草】生食向け品種。茎が長めで葉が丸くやわらかい。下ゆでの必要がない

赤軸ほうれん草

【赤軸ほうれん草】茎が赤く、葉はややとがっている。生食でサラダなどの彩り向き

ちぢみほうれん草

【ちぢみほうれん草】葉が厚く凸凹している。地面を這うような姿で、甘みが強い。加熱向き

日本ほうれん草

【日本ほうれん草】根が赤く葉の切れ込みが深い。薄くやわらかで食味がよい。加熱向き

出典

改訂9版 野菜と果物の品目ガイド

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