チンゲンサイ

属性:アブラナ科アブラナ属
チンゲンサイ

使い勝手のよさが魅力!日本になじんだ中国野菜

シャキシャキとした食感。日本に定着した代表的な中国野菜で、味にクセがなく料理用途が広い。結球しないはくさいの仲間で、小型の品種のうち、青軸のものをチンゲンサイ、白軸のものをパクチョイという。水耕栽培もあり周年出回るが、本来の旬は秋~冬。

POPはコレ!

  • 和食にも!魚介・肉にもOK!!
  • 加熱はサッとがコツ。シャキッとぐらいが美味
  • カンタンでおいしい!塩と昆布で即席漬物

市場シェアと出回り時期

チンゲンサイの市場シェアと出回り時期

鮮度の見分け方

  • 葉が幅広くやわらかさのあるもの
  • ツヤがあり鮮やかな緑色のもの
  • 茎に傷がないもの
  • 茎が丸みを帯びており、肉厚のもの

最適な保存条件

温度5℃、20℃以上では収穫後3日目で黄化、腐敗する。傷がなければ比較的日持ちする。家庭での保存は、水分の蒸散を防ぐために濡れた新聞紙に包み、立てて野菜室へ。日持ちするが、茎のシャキシャキとした持ち味を楽しむために、早めに食べきること。

栄養&機能性

ビタミンC、カロテン、ビタミンE

肌の調子を整えるというビタミンCを100g中24mg含む。そのほか、抗酸化作用の強いビタミンA(カロテンは体内でビタミンAに変化)を豊富に含み、活性酸素の害から守り、抵抗力をつけることが期待される。

ONE POINTアドバイス

  • 濃い味にも薄い味にも合う。おひたしのほか、牛乳やオイスターソースとも相性がよい。
  • 火の通りが早いので、炒めるときは高温で短時間にし、油に塩少々を加えると色鮮やかで塩味のムラも防ぐことができる。
  • 横に切るより見映えがよいので、根元から縦に2~4つに切って使うことが多い。
  • ゆでるときはフライパンなどで蒸しゆでにするとよい。塩と油を入れるとツヤや風味がよくなり、甘みも増す。
  • 小ぶりのものは、茎の丸い部分に具をおき、蒸し物にしてもよい。

売場づくりのポイント

  • 輸送中に葉柄と葉柄がすれ合い、傷になっていることがあるため、入荷時にチェックすること。また陳列時に重ねすぎないよう気を付ける。
  • キャベツ、はくさいなど一般的な葉物と並べるだけでなく、炒め料理としての消費が多いので、ピーマン、にら、にんじん、こまつななどと「炒め野菜コーナー」としてまとめてもよい。

Q&A

Q 葉の内側に白色の異物が付着している。虫の卵ではないか。
A. 虫の卵ではなく葉の組織が変化したものと考えられる。また、付着している部分が葉の内側であるため、農薬等化学物質が原因とは考えにくい。

下ごしらえのポイント

  • 根元に縦の切れ目を入れて、流水でよく洗う。
  • 沸騰したお湯に塩を入れ、根元のほうから1分ほどゆで、葉の部分もお湯に沈めてさっとゆで、水にとる。太いものはゆで時間を1分ほど長くするが、葉は短時間にするほうがおいしく仕上がる。

★オススメ料理

炒め物/煮物/あんかけ/蒸し物/スープ/おひたし/和え物

知っておくべき流通事情

卸売市場の機能

 量販店の産直は、取扱商品の大多数を卸売市場の品揃えに依頼し、余裕があるからこそできるもの。卸売市場業者は遠隔地の産地に出向き、人間関係を構築してようやく出荷にこぎつけ、失敗しても成功しても反省会(懇親会)の連続で長期取引につなげる。代金の支払いも自社の規定ではなく相手の希望に沿って滞りなく行い、さらに品質管理、包装業務、店舗までの配送も。日本では品揃えのために品目数が多く、しかも季節によって産地が変わる。品目ごとにここまでの取組みを行うのは、人員や経費の削減が進む量販店では不可能。価格高騰時に多段階流通を批判するばかりでなく、機能を評価したい。

【品種紹介】

ミニチンゲンサイ

【ミニチンゲンサイ】品種改良されたもので栽培期間も短く生でも食べられる。麺類の飾りとしても人気が高い

青菜花

【青菜花】チンゲンサイのトウ立ちしたもので、やわらかくほのかな甘みとうま味がある

出典

改訂9版 野菜と果物の品目ガイド

発行・発売   株式会社 農経新聞社
写真撮影株式会社 スタジオアトム
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