にんじん

属性:セリ科ニンジン属
にんじん

カロテン豊富な緑黄色野菜の王様!

家庭の常備野菜として定着するほか、菓子やジュースの材料にも適している。現在は明治以降に導入された西洋種がほとんどで、中でも五寸人参が主流。おせちに使われる紅色の金時人参は江戸時代からある東洋種。このほか、白、黄、紫など、近年は色を楽しむ品種も増えてきている。

POPはコレ!

  • 栄養は皮の近く!皮も炒めて栄養満点♪
  • 冷蔵庫に常備してる?和洋中を彩りよく!
  • カロテンたっぷり油で吸収UP!

市場シェアと出回り時期

にんじんの市場シェアと出回り時期

鮮度の見分け方

  • 茎のつけ根の軸が細いもの
  • みずみずしくずっしりとしたもの
  • 表面がなめらかでハリとツヤがあるもの
  • 鮮やかなオレンジ色で黒ずみがないもの

最適な保存条件

温度0℃、湿度90~95%。家庭での保存は、新聞紙に包み、ポリ袋に入れてから夏は野菜室に、冬は冷暗所に。水気があると腐敗してしまうため、水気を拭いてから保存するのがよい。土つきは、洗わずそのまま新聞紙に包んだほうが、鮮度が保たれる。

栄養&機能性

カロテン、食物繊維、カリウム

緑黄色野菜の代表である西洋にんじんにはカロテンが豊富。カロテンは体内でビタミンAに変わり、体内の活性酸素を抑える抗酸化作用を発揮するほか、皮膚や粘膜を丈夫に保つ働きがある。また、ビタミンB1、Cをはじめカリウム、カルシウム、鉄分などバランスよく含まれる。

ONE POINTアドバイス

  • カロテンやリコペンなどの成分は皮の近くにあるため、よく洗ってきんぴらなどに利用するとよい。
  • 生で野菜ジュースにする場合、良質のエゴマ油などを少量加えたり、サラダの場合はゴマドレッシングを選ぶなど、油とともに摂取する工夫をするとカロテンの吸収率が上がる。
  • にんじんに多く含まれるカロテンの語源は、英語の「キャロット」。
  • 葉は炒めて醤油で味付けするとご飯のお供に。

売場づくりのポイント

  • 12月~翌1月に出荷されるものは貯蔵性がよいため、泥つきでも洗い物でも、ポリシートなどで蒸散を防ぎ0~2℃におけば、2か月程度の販売期間の延長が可能。
  • 冬場に常温で陳列する場合は、ムレないように穴あきポリ袋にパックするとよい。

Q&A

Q1 表面が黒ずんでいるもの、肩の部分が緑色になっているのは病気?
A. シミや変色は古くなっている証拠。食べても問題はないが、水分が抜けビタミン類などの量が低下している。販売時にはその品物は取り除くなど気を配るようにすること。
Q2 身は甘いが、皮を食べたら苦いのはなぜ?
A. 低温貯蔵ののち高温で調理すると、酵素の作用により苦味が出るなどの原因が考えられる。

下ごしらえのポイント

  • ビタミンCを酸化させるアスコルビナーゼ酵素が含まれているため、大根おろしと混ぜるときは食べる直前にまぜるとよい
  • 油と一緒に調理するとカロテンの吸収が高まるため、加熱では炒め物やかき揚げなどにするとよい。

★オススメ料理

揚げ物/炒め物/サラダ/漬物/煮物/スープ

【品種紹介】

金美

【金美】身は黄色く芯は黄白色で甘みが強い。沖縄の島人参を改良したもの

馬込三寸にんじん

【馬込三寸にんじん】長さが3寸(約10㎝)と短い。馬込三寸は江戸東京野菜のひとつ

京かんざし

【京かんざし】金時人参を早採りしたミニサイズのにんじん。葉も丸ごと利用できる

スノースティック

【スノースティック】甘く硬い白人参。日に当たるとすぐに褐変してしまう。生食向き

紫にんじん

【紫にんじん】芯も紫のものと、芯がオレンジ色のものがある。サラダの彩りに人気

出典

改訂9版 野菜と果物の品目ガイド

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写真撮影株式会社 スタジオアトム
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