干し柿

属性:カキノキ科カキノキ属
あんぽ柿

ぎゅっとつまった甘み。干し方で食味もさまざま

年末の贈答品、正月の商材として需要が多い。仕上げ方法により、枯露(ころ)柿、串柿、あんぽ柿など名称が異なる。乾燥方法は、皮をむいて天日乾燥、火力乾燥、および両者の折衷法がある。出回りは11月~3月で、12月~1月がピーク。

POPはコレ!

  • 加熱するとやわらかに!天ぷらも絶品
  • 天然のお菓子。お茶うけにどうぞ

鮮度の見分け方

  • 水分25~30%の枯露柿は、白い結晶が全体的についており、しっかりと身のしまったものがよい
  • 水分50%のあんぽ柿など軽めに干した「甘干し」は、鮮やかな橙色で、やわらかさのあるものがよい

最適な保存条件

乾燥が進んで白い粉が発生したものは、水分が少なく糖度も高いので1~2か月の保存が可能。あんぽ柿など水分が多い半乾燥の甘干しは、15~20℃で5~10日。

ONE POINTアドバイス

  • 寒い地方はビニール袋に入れて常温で保存。暖かい地方の場合は、冷蔵庫での保存がよい。冷凍することも可能。
  • 干し柿についている白い粉は、柿の糖分が乾燥して濃縮され、結晶化したもの。
  • まれに黒色の強い干し柿があるが、これは霜に当たるなど乾燥状態によるもので、カビなどの異常ではない。

売場づくりのポイント

  • 国産の干し柿は、ほとんどが産地で包装されており、流通過程で手をかける必要はない。
  • 生菓子として販売する場合は、おみやげのように持ち帰りやすく再パックするとよい。

食べ方のアドバイス

  • トースターなどで少しあぶるとやわらかくなる。
  • 水分の多いあんぽ柿などは、ハム、チーズ、フォアグラといった動物性のたんぱく質のものにも合うため、細かく切って、前菜などに使うのもよい。
  • 衣をつけて、天ぷらやフライにしてもおいしい。
  • 水でやわらかく戻せば、なます、ケーキの材料にも。
  • 魚などを煮る際に一緒に入れ、煮物の甘み付けにも。

【品種紹介】

あんぽ柿

【あんぽ柿】渋柿を水分50%程度に乾燥させたもの。とろりとした舌触りが特徴

枯露柿

【枯露柿】すだれなどのうえで転がし成形しながら乾燥させる。果糖で白くなる

富山干柿

【富山干柿】三社柿という大型の干柿用品種を使用したつるし柿。300年の歴史がある

出典

改訂9版 野菜と果物の品目ガイド

発行・発売   株式会社 農経新聞社
写真撮影株式会社 スタジオアトム
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