しいたけ

属性:キシメジ科シイタケ属

しいたけ

うま味で減塩も可能 手頃に使えるヘルシー食材

原木栽培・菌床栽培の2種類がある。原木栽培はコナラやクヌギを使ったホダ木に菌を植えて栽培し、菌床栽培は、おが屑と養分をブロック状に固めたものに菌を植えて栽培する。品種は、一般的な肉薄の「香信(こうしん)」と肉厚の「冬菇(どんこ)」。周年出回るが、需要期は10月~翌3月。

POPはコレ!

  • 焼きしいたけのコツ!傘を下にして片面焼き
  • 軸も捨てない!煮物や炒め物のうま味に
  • あまったら天日干し。ビタミンDがアップ!

市場シェアと出回り時期

しいたけ市場シェアと出回り時期

鮮度の見分け方

  • 傘が乾いており、うぶ毛が生えているもの
  • 肉厚で傘が開きすぎていないもの
  • 軸が太く短めで、裏は白くひだの細かいもの

最適な保存条件

貯蔵最適温度は0~2℃。家庭での保存は、湿気に注意しキッチンペーパーに包むか、紙袋に入れて冷蔵庫の野菜室へ。鮮度が落ちやすいので早く使うようにすすめる。冷凍保存はカットして生のまま可能。また、煮含めてから細切りにして冷凍すると、炊き込みご飯や煮物に使えて便利。

栄養&機能性

食物繊維、ビタミンD、ミネラル

野菜にはないビタミンDが骨の形成に重要な役割を果たす。しいたけに含まれるエルゴステロールが太陽の光に当たることでビタミンDに変化するといわれている。また、食物繊維も多くエリタデニンという物質を含み、血中のコレステロールを除去する効果が期待される。

ONE POINTアドバイス

  • 調理の際は「洗わず」「煮すぎず」「炒めすぎず」で、栄養が損なわれない。
  • 軸の部分は、十字に包丁で切れ目を入れたり、手で縦に裂いて利用する。裂いたものを素揚げにすると、サラダの飾りや、スープの浮き身になる。ボリューム感が増すだけでなく、しいたけのうま味がかくし味にもなるので、一度に揚げて作り置きしておくと便利。
  • 生しいたけが大量に手に入ったときは、ザルで天日干しにして自家製干ししいたけにするのもおすすめ。

売場づくりのポイント

  • 乾燥気味の商品は、蒸散を抑えるため、傘の表面を上にして陳列するとよい。
  • 湿り気の多い商品は、蒸散を促しベタ付を防ぐため、皮の裏面を上にして陳列するとよい。

Q&A

Q1 料理の本に「石づきをとる」と書いてあるが、軸のどこまでが石づき?
A. 石づきとは、きのこが地面についていたところ。しいたけの場合、軸のもとについている黒っぽくて硬い部分のことを指す。硬くて食べることができないため、切り落としてから料理に使われる。

下ごしらえのポイント

  • 水気を吸って風味が落ちるので洗わないのが原則。
  • 汚れが気になるときは傘の上からたたいて、ひだの汚れをおとすか、ぬらしたふきんで表面をふく。
  • 自家製干ししいたけは60℃のお湯でもどすと、短時間でふっくらとし、うまみも逃げ出さない。

★オススメ料理

煮物/焼き物/汁物/炒め物/鍋物/揚げ物

コラム

干ししいたけ

 長期保存がきく干ししいたけは、生のしいたけに比べてビタミンDやうま味成分が優れている。これは、干すことによりビタミンDが増えるだけでなく、乾燥することによって細胞が壊れ、酵素がうま味成分に作用するため。このうま味成分はグアニル酸で、こんぶのうま味成分であるグルタミン酸、かつお節などに含まれるイノシン酸と組み合わせて調理すると、相乗効果を生み、1種類だけ使用した時よりもさらにうま味を感じるようになる。うま味がしっかりしていると、薄味でも満足できるため、余分な塩分摂取を抑えられる利点もある。また、食物繊維が豊富なアルカリ食品は、肉類中心の食生活には、積極的に使いたい食材である。

【品種紹介】

原木しいたけ

【原木しいたけ】菌床に比べ風味が豊か。近年は原木の不足などから少なくなっている

どんこしいたけ

【どんこしいたけ】丸い形で、肉厚。傘が開く前に収穫したもの。香りがよく高級品

ジャンボしいたけ

【ジャンボしいたけ】肉厚で味が濃く、しいたけステーキなどメインメニューに使える。大きいものでは10㎝以上あるものも

家庭栽培しいたけ

【家庭栽培しいたけ】表面に水を吹きかけておくだけで、手軽に室内で栽培ができるキット

出典

改訂9版 野菜と果物の品目ガイド

発行・発売   株式会社 農経新聞社
写真撮影株式会社 スタジオアトム
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