こまつな

属性:アブラナ科アブラナ属
こまつな

食べやすく栄養価も高い。周年人気の緑黄色野菜。

色鮮やかでアクが少なく食べやすい。関東では昔から冬場の葉物野菜として特に消費が多く、雑煮に欠かせない野菜。近年は関西でも消費が伸びている。現在はチンゲンサイとかけ合わせた品種が主流だが、類似する地方品種が多数存在する。周年出回るが、本来の旬は秋から冬。

POPはコレ!

  • 油揚げやじゃこを加えたおひたしは常備菜に!
  • カルシウムたっぷり。ミルクと合わせて相乗効果。
  • 軽くゆでて冷凍保存。凍ったままお味噌汁に!

市場シェアと出回り時期

こまつなの市場シェアと出回り時期

鮮度の見分け方

  • 肉厚で緑色が鮮やかで、あまり濃くないもの
  • 葉先まで勢いがよく、大きさが揃っているもの
  • 茎が太く、しっかりとしているもの
  • 根つきのものは、根が太く強いもの

最適な保存条件

できるだけ低温に置く。常温では1日、5℃でも4日が限度。家庭では、ぬらした新聞紙に包みビニール袋に入れて野菜室へ。ただし翌日には調理すること。長期保存をしたい場合は、購入後すぐにゆで、味付けなどをして冷蔵するか、冷凍がのぞましい。

栄養&機能性

カルシウム、ビタミンK、葉酸

骨や葉の材料となるカルシウムを100g中170mgと多く含むうえ、骨の形成に関わるたんぱく質を活性化させるビタミンKも多く含む。その他、カロテン、鉄分、食物繊維なども含む。

ONE POINTアドバイス

  • ほうれん草に比べアクがないので、下ゆでが不要。
  • 歯ごたえよく色を鮮やかに仕上げるには強火で短時間に炒めあげるとよい。
  • 牛乳とフルーツとこまつなをミキサーにかけて作る青汁もおすすめ。牛乳の脂肪分によってカロテンの吸収率がアップする。さらに牛乳と一緒に摂ることで、カルシウムとリンのバランスがよくなり、カルシウムの吸収率もアップするといわれている。
  • 東京都江戸川区の小松川が由来で、8代将軍徳川吉宗が名付け親とされている。

売場づくりのポイント

  • 風に弱く水分の蒸散が激しいため、有孔フィルム包装で蒸散を防ぐのが望ましい。
  • 鮮度が低下すると葉の黄化やしおれなど、すぐに見た目にあらわれる。

Q&A

Q 葉の表は正常だが、裏が葉脈を中心にして片側のほとんどが白く変色している。洗っても落ちないが、農薬が付着しているの?
A. 白サビ病や農薬も考えられるが、冬場の霜で急激に温度が下がると、このような現象が現れる。

下ごしらえのポイント

  • 茎の重なった部分に泥が付着しているので、水をためたボウルに入れ、茎を広げるようにし、すみずみまで洗うこと。ゆでる場合は根からゆでるとよい。
  • 茎と葉で火の通りが違うので、切るときに分けておくと使いやすい。
  • 冷凍保存する場合は軽くゆで、汁の実など使う分量に分けておくと使い勝手がよい。

★オススメ料理

おひたし/和え物/炒め物/煮びたし/汁の実/炊き込みご飯/スープ

【品種紹介】

三河島菜

【三河島菜】江戸東京野菜で漬け菜の一種。大きさは60㎝ほどで仙台芭蕉菜から復興された。旬は12月頃

仙台雪菜

【仙台雪菜】仙台在来の漬け菜の一種。丸葉で肉厚になり、うま味と甘みがある。旬は12月~翌3月

出典

改訂9版 野菜と果物の品目ガイド

発行・発売   株式会社 農経新聞社
写真撮影株式会社 スタジオアトム
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