属性:サトイモ科サトイモ属

皮のむき方、簡単メニュー。調理のヒントが必須!
和食に根強い需要がある。品種は食べる部位によって分類され、土垂に代表される子いも用品種、セレベスに代表される親いも用品種、八つ頭に代表される親子兼用品種の3種がある。植物学的に別種の葉柄用品種もある。出回りは周年。石川早生は7月~8月、土垂は秋冬、京芋は1月~2月が最盛期。
POPはコレ!
- ぬめりも美味しさ!とりすぎないで召し上がれ
- ラップして電子レンジ!簡単皮むきホクホクに!
- ベーコンにも合います!ソテーやスープに
市場シェアと出回り時期
鮮度の見分け方
- 泥付きは皮が茶褐色で、少し湿り気のあるもの
- 皮に傷やひび割れがなく、固くしまったもの
- 縞模様がはっきりと見えるものがよい
- 緑色のものは日焼けしたもので品質がよくない
最適な保存条件
温度7~10℃、湿度85~90%で、貯蔵期間2~4か月。貯蔵は泥付きで行うこと。5℃以下に長く置くと、低温障害を起こし果肉が変色するので注意。家庭では、泥つきのまま新聞紙にくるみ、乾燥させないように気をつけて常温で保存するとよい。
栄養&機能性
カリウム、ガラクタン、ムチン
ガラクタンとムチンはさといものねばりの成分で食物繊維の一種。胃や腸の粘膜を保護し、血糖値の上昇を抑える働きがあるといわれている。またナトリウムの排出を助けるカリウムも多く、むくみを解消し、高血圧を防ぐ効果が期待されている。いも類の中では最もカロリーが低く、余分な脂質の排出を促す食物繊維も多く含まれるのでダイエット効果も期待できる。
ONE POINTアドバイス
- 皮をむくときに、一度洗い、半分ほど乾かすと、ぬめりが出にくく手がかゆくならない。
- きれいに皮をむきたいときは、上下を切り落としてから縦にむくと仕上がりが美しく見える。このように、切り口を六角形にむくことを「六方にむく」といい、日本料理でよく使われる。
- 保存の際、新聞紙がぬれるくらい湿り気がある場合は、カビ臭くなることがある。1時間ほど天日で乾かしてから新聞紙にくるみ、常温で保存するとよい。
売場づくりのポイント
- 大きさが揃っていると調理、盛り付けに便利であるため、大中小の3種類に分けるとよい。
- トロケの部分は切り取り、カビの付いたものは固くしぼった布でふきとる。傷がひどいものは煮えにくく食味もよくないので見切ること。
- パックするとムレが出やすいので注意する。
Q&A
Q1 | 煮たところえぐ味があったが、取り除く方法を教えてほしい。 |
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A. さといもや、八ツ頭に含まれるチロシンから由来するホモゲンチジン酸、アクの成分であるシュウ酸によって、えぐ味や苦みを感じることがある。これらの成分は下ゆでによって取り除くことができる。 | |
Q2 | 皮付きさといもを土鍋で蒸したところ、蒸し水が赤色に着色したが、大丈夫? |
A. さといもに含まれるアントシアン系化合物が溶け出たものと思われる。食べても問題ない。 |
下ごしらえのポイント
- ぬめりのない煮物にするには、皮をむきたっぷりの水に入れて煮立て、ふきこぼれそうになったら火を止め、流水で洗い、その後煮汁で煮るとよい。ただし、うま煮のように少ない煮汁で煮る場合は、塩をふってもみ、表面のぬめりを水洗いするだけでもよい。
★オススメ料理
煮物/田楽/汁物/ソテー/さといもご飯/ベーコン巻き
【品種紹介】
出典
改訂9版 野菜と果物の品目ガイド
発行・発売 | 株式会社 農経新聞社 |
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写真撮影 | 株式会社 スタジオアトム |
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