キャベツ

属性:アブラナ科アブラナ属
キャベツ

季節ごとの味わいも楽しみ。丸ごと使い切る提案を!

和洋中、どの料理にも使いやすい。天候不順等での価格変動が大きい。多くの品種が存在するが、日本では季節に合った品種が開発され、周年供給されている。主な分類は、やわらかい春キャベツ、高冷地で生産される夏秋キャベツ、冬に出回る巻きの固い寒玉の3種となっている。

POPはコレ!

  • ラップしてチン!カンタン蒸しキャベツ
  • 生でよし!煮てもよし!丸ごとがお得!
  • 冷水につければシャキッと千切り!

市場シェアと出回り時期

キャベツの市場シェアと出回り時期

鮮度の見分け方

  • 外葉が濃緑で、芯の切り口が新しいもの
  • 巻きが固く、重量のあるものがよい
  • カットものは、芯の切り口が黒ずんでおらず、芯の高さが3分の2以下のもの

最適な保存条件

温度は0℃、湿度90~95%で、貯蔵期間60~70日。7~10℃では2週間程度が限度。家庭での保存は、芯をくりぬき、水で濡らしたキッチンペーパーを差し込み、ビニール袋に入れて野菜室へ。カットものは、ラップで包み早めに食べきること。

栄養&機能性

ビタミンU、ビタミンK、イソチオシアネート

なんといっても、キャベツにもっとも多く含まれ胃腸薬の成分となっているビタミンU(アミノ酸の一種、別名キャべジン)が有名。特に、春キャベツの中心に近い、黄色い葉に多く含まれているといわれる。また、皮膚や粘膜の健康維持に役立つとされるビタミンCは淡色野菜のなかでもかなり多く100g中44mg。カルシウムや食物繊維も多い。

ONE POINTアドバイス

  • 春キャベツは葉がやわらかく、内部まで黄緑色を帯び、生食に最適。付け合わせには、繊維にそって千切りに。繊維に直角に切ると、口当たりがやわらかくなりサラダ向きになる。
  • 冬の寒玉は加熱すると甘みが増すので、ポトフやロールキャベツなど煮込み料理に向く。
  • ビタミンC、Uは水に溶けやすく熱にも弱いので生の場合は水にさらしすぎないこと。煮る場合は加熱時間を短めにし、煮汁ごと食べるとよい。

売場づくりのポイント

  • 重なった部分から腐敗が始まるので、なるべく重ねないようにする。
  • 1個売りと2分の1カットの場合は2アイテムをつくる。カットものを中心で販売する場合も1個売りもいくつか混ぜる。これは、全葉を必要とする料理もあり、また葉の色やツヤを見せる必要があるため。
  • カット面の芯にV字型の切込みを入れると中心が盛り上がりにくい。

Q&A

Q1 切り口に黄褐色の付着物がある。カビではないか。
A.これは、植物が切断などで傷つけられたとき、その部分を修復するため細胞が分裂して作られた黄褐色の組織で、害はない。
Q2 キャベツに石油のような異臭がする。
A. キャベツなどアブラナ科の植物には、イソチオシアネートなどの辛み成分がある。この辛み成分が分解してできるジメチルジサルファイドは、その濃度が高くなるに従って、石油に似た異臭がする。

下ごしらえのポイント

  • 破けないようにはがすには、芯をくりぬいて、その部分から流水をそそぎ、葉と葉の間に水が浸透したのを確認してはがすとよい。数枚使う程度なら1枚ずつはがす。
  • 千切りにする場合は芯を切り取り、くるくるとタバコ状に巻いて、端から切るときれいに仕上がる。

★オススメ料理

炒め物/汁物/サラダ/焼きそば/お好み焼き

【品種紹介】

グリーンボール

【グリーンボール】重さ1kg前後で小ぶりのボール形。中まで緑色を帯び肉厚でやわらかい

春キャベツ

【春キャベツ】春に出回る、葉がやわらかいキャベツ。巻がゆるく形は丸い。生食に

赤キャベツ

【赤キャベツ】鮮やかな紫色で葉肉は白い。肉厚で巻きが固い。サラダやピクルスに

ポインテッド

【ポインテッド】先のとがったタケノコ型のキャベツ。サカタのタネの「みさき」は葉がやわらかく生食に向く

寒玉

【寒玉】冬に出回る扁平のキャベツ。葉の巻きが固い。加熱すると甘みが増す

出典

改訂9版 野菜と果物の品目ガイド

発行・発売   株式会社 農経新聞社
写真撮影株式会社 スタジオアトム
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