メロン

属性:ウリ科キュウリ属
マスクメロン

【マスクメロン】ガラス温室で育てられた青肉のネットメロン。麝香(ムスク)にちなんで名づけられた

気品ある香りで贈答に。手頃な価格の品種もそろう。

芳香となめらかな食感で、昔から贈答品としての価値を築いている。現在は品種改良が進み、食味の良好な手頃価格のものも増えた。品種は、外見では網目のあるネット系、網目のないノーネット系の2種に分類される。この網目は果皮の肥大によってできたヒビが、かさぶたの様なコルク質に覆われたもの。また果肉の色によって、アールスメロンに代表される青肉、クインシ―メロンや夕張メロンに代表される赤肉、キンショウメロンに代表される白肉に分類される。未熟果の小メロンは漬物用の野菜としても利用される。出回りは温室栽培や品種を変えて周年。本来の旬は5月~10月頃で、6月~8月に最盛期を迎える。

POPはコレ!

  • なめらかで食べやすい。ギフトにもどうぞ。
  • 冷やすなら召し上がる2時間前に
  • 残ったら冷凍も。食べるときは洋酒をかけて。

市場シェアと出回り時期

メロンの市場シェアと出回り時期

鮮度の見分け方

  • 果皮の色が均一なもの
  • ツルが太いものがよい
  • 香りがよいもの
  • 持った時に重みを感じるもの

最適な保存条件

温度4~7℃、湿度85~90%で、貯蔵期間は10~15日。メロンは低酸素条件に比較的強く、ポリ袋の密封包装の効果は大きい。包装が長期化すると食味の変化が起こるので、炭酸ガス除去剤を使用する。家庭での保存は、熟すまでは常温で。カットしたものは種を取り出し、ラップをかけて冷蔵庫に。

ONE POINTアドバイス

  • 花落ちの部分と種の周りが甘いので、縦にくし切り(中央から等分切り)にする。
  • ジュースにする時は種の部分が甘いので、茶こしを使いこして入れるとよい。
  • メロンの栄養は露地の方が多い。ビタミンCは100g中露地が25mg、ハウスが18mgで、カリウムは露地350mg、ハウス340mg。

売場づくりのポイント

  • 一番果のものを仕入れるとよい。二番果は食味が劣る。産地によっては、収穫末期に混合されて出荷されることがあるので注意する。
  • 適熟でないものは、食べごろ表示を行うことが必要。

Q&A

Q1 果肉の一部分だけが非常に苦いが食べても大丈夫?
A. ウリ科特有の苦味成分で、ヘタの部分に多く含まれるとされるククルビタシンによるものと思われる。食べても害はないが、おいしくない。
Q2 過熟気味のメロンを食べたら強く舌を刺すピリピリ感があったが、なぜ?
A. マスクメロン、プリンスメロンなどでよくみられる現象。高糖度のものに見られ、過熟によるアルコール発酵が原因といわれている。
Q3 熟すまで放置しておいたところ強い刺激臭がしたが、食べても大丈夫?
A. 収穫後の日数が経過して古くなると、発酵し刺激臭が強くなる。害はないが、おいしくない。

食べ方のアドバイス

  • 食べごろの目安は、香りが出てきて、ツルがしおれ、果皮が青磁色からやや黄白色に変わり、花落ち部分がわずかにへこんだ時。それ以上経過すると過熟となる。

【品種紹介】

アムス

『皮ギリギリまで甘くてジューシー』
【アムス】皮にスイカのような縞模様が出る。芳醇な甘い香りで、皮が薄くジューシー。6月~7月

ルピアレッド

『しっかり果肉の高級赤メロン』
【ルピアレッド】果皮の網目が細かい赤肉ネットメロン。果肉はしっかりめ。6月中旬~9月末

レノン

『皮近くまで甘みたっぷり』
【レノン】種子部が小さく、皮ぎわの緑色部も少ない赤肉ネットメロン。6月中旬~7月末

オトメ

『さわやかな甘み。新年度のお祝いに』
【オトメ】皮は色がやや濃く、香りと甘みのさわやかな青肉ネットメロン。4月~11月

パンナメロン

『日持ちよい新品種。青肉ネットメロン』
【パンナメロン】きめ細やかな肉質で、糖度が平均15度と高く日持ちする。栽培がしやすい。7月ごろ

プリンス

『お手頃サイズでマスクメロンの肉質』
【プリンス】昭和30 年代から普及した露地栽培のノーネットメロン。2月下旬~8月

出典

改訂9版 野菜と果物の品目ガイド

発行・発売   株式会社 農経新聞社
写真撮影株式会社 スタジオアトム
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