マンゴー

属性:ウルシ科マンゴー属
マンゴー

品種の違いをわかりやすく。国産は完熟をアピール

近年、沖縄や宮崎県などで高級完熟品が生産され、トロピカルフルーツの代表格として消費が伸びている。輸入品に関しては、以前はフィリピン産が主体だったが、現在はメキシコ産が多く、インド、オーストラリアやブラジル産など、輸入先国と品種が多様化している。輸入時期はフィリピン産が 月~7月、メキシコ産が4月~8月、オーストラリア産が10月~翌3月と、品種を変えて輸入物が周年出回る。国産の旬は5月~8月。

POPはコレ!

  • 生クリームをかけて簡単デザートに
  • 3枚にカットしスプーンでペロリ!
  • カロテン、ビタミン果肉にたっぷり!

市場シェアと出回り時期

マンゴーの市場シェアと出回り時期

鮮度の見分け方

  • 果皮にハリがあるもの
  • 傷や斑点がないもの
  • ずっしりと重みのあるもの
  • さわるとややベタつきがあるもの

最適な保存条件

追熟していないものは13℃以下に冷蔵しないこと。追熟は20~25℃の風に当たらない場所で行うとよい。フィリピン産のペリカンマンゴーは、果皮に緑色が残っているうちは10℃以下に冷蔵しないこと。追熟させる場合は20℃~25℃で行う。家庭ではラップに包み野菜室で保存する。

栄養&機能性

カロテン、葉酸、食物繊維

カロテンの量が多いのが特徴。カロテンは細胞の老化を抑える抗酸化作用がある。また、貧血予防によいとされる葉酸や、腸の働きを整える食物繊維も多め。

ONE POINTアドバイス

  • 熟度の見分け方は、果肉がももよりやや硬いくらいが適熟である。フィリピン産は青味が黄色に変わったときが適熟。
  • マンゴーは鮮度が低下してくると黒い斑点が現れるので、発生したら早く食べること。

売場づくりのポイント

  • 最盛期のフィリピン産のペリカンマンゴーなどは2~3個パックで販売するとよい。
  • アップルマンゴーは大きめなので1個売りでの販売が基本。
  • カットの仕方を図解して表示し、簡単な食べ方を説明するとよい。

Q&A

Q1 食べたら顔が腫れてしまったが、原因は農薬?
A. マンゴーはウルシ科の植物で、果皮に含まれるウルシオールが原因。口の周りや顔、手が痒くなったり腫れたりする、「かぶれ」のような症状を引き起こすことがある。症状がひどいようならば、医師に相談すること。農薬ではない。
Q2 マンゴーの果肉に小さな穴が開いているが食べても大丈夫?
A. 未熟果に多くみられる「ホワイトスポット」と呼ばれるもので、輸入の際に行われる蒸熱処理が原因で起こる。生理的なものなので害はないが、食味が悪いのでその部分だけ除けばよい。

食べ方のアドバイス

  • 切り方は果皮をつけたまま平たく寝かし、ヘタの方からナイフを入れ、3枚におろす。繊維質が多いので、皮を切らないように注意し、果肉にサイの目の刻みを入れると食べやすい。
  • 熟したマンゴーを青いマンゴーといっしょに包んでおくと、熟成を促進する。

【品種紹介】

アーウィン種

【アーウィン種】日本や台湾などの品種。国産は4月~7月初旬、台湾産は5月~8月に出回る。なんといっても、糖度15度以上、重さ350g 以上という厳しい基準を満たした宮崎県産「太陽のタマゴ」が有名

ミニマンゴー

【ミニマンゴー】大きくならないまま熟したもの。ひと口サイズだが、味は大きいものと変わらない

ケンジントン

【ケンジントン】オーストラリアの品種。黄色とピンクでピーチマンゴーとも呼ばれる。筋が少ない

カラバオ

【カラバオ】フィリピンの品種で、ペリカンマンゴーとも呼ばれる。果皮が黄色、果肉は鮮黄色でやや酸味が強い。ほぼ周年輸入される

ナムドクマイ

【ナムドクマイ】タイの品種。鮮やかな黄色できめ細かく甘みが強い。周年輸入される

キーツ

【キーツ】緑のままで完熟する。果肉は橙黄色で繊維質が少なく肉質はやわらかい。沖縄などには贈答用の赤品種もある

トミーアトキンス

【トミーアトキンス】ブラジルの品種。果皮は赤、果肉は黄金色で、甘みが強く果汁が多い

ヘイデン

【ヘイデン】メキシコが主流で、甘く濃厚。アーウィン種とともにアップルマンゴーとも呼ばれる

出典

改訂9版 野菜と果物の品目ガイド

発行・発売   株式会社 農経新聞社
写真撮影株式会社 スタジオアトム
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