属性:キク科ゴボウ属

【滝野川ごぼう】主流品種で、発祥は東京の滝野川とされる。江戸東京野菜のひとつ
食物繊維のチャンピオン。消臭効果で肉の薬味にも。
細長い長根と短く太い短根に分類される。一般家庭用としては長根の滝野川ごぼう系が主流。他国では薬用に多く利用されており、食用としての利用は日本のみといわれていた。近年は健康によいという理由から、中国や台湾でも家庭で食されるようになっているだけでなく、欧米でも「gobo」の名で流通している。
POPはコレ!
- 鍋のうま味をUP!ささがきにして具にどうぞ
- 食物繊維のチャンピオン。100g中5.7g!
- 素揚げごぼうは大活躍!サラダやおつまみに
市場シェアと出回り時期
鮮度の見分け方
- ひびやしわがないもの
- すらりとしていて太さが均一のもの
- 新ごぼうは葉柄が新鮮なもの
- 泥つきのほうが風味も鮮度も保ちやすい
最適な保存条件
流通上の最適条件は15℃。家庭では、泥つきごぼうは新聞紙にくるみ冷暗所に保存。洗いごぼうや新ごぼうはラップにくるんで野菜室に入れるとよい。見た目にはわかりにくいが、新しいほうがやわらかく香りが高いため、できるだけ早めに使いきるのが望ましい。
栄養&機能性
食物繊維、マグネシウム、ポリフェノール
食物繊維は100g中5.7gと、主力野菜では最も多い。リグニンなどの不溶性食物繊維が消化されずに水分を取り込み、腸内で乳酸菌の活動を促進させて、整腸作用を助け、コレステロールを調整するという。独特のシャキシャキした歯ごたえはイヌリンという食物繊維で、腎臓機能を高める効果がある。カリウムも豊富で高血圧の予防効果が期待される。
ONE POINTアドバイス
- 香りとうまみは皮の付近にあるため、皮を洗いすぎないこと。同様の理由から、酢水にさらしすぎないよう注意すること。
- 茎の付け根が香りが強く、根の先のほうがやわらかく甘みがある。茎はきんぴらなどにして香りを楽しみ、先は細さを活かしピクルスや和え物に使うとよい。
- 新ごぼうは強壮効果があるとされるアルギニンを多く含む。江戸時代からドジョウの柳川鍋などに使われ、夏を乗り切る食べ物といわれていた。
売場づくりのポイント
- 日に当てないようにする。
- 乾燥させないこと。
- 長さをそろえるためカットする場合は、切り口を酢水につけると酸化を抑えられる。
- 切り口や傷から鮮度が低下するため注意する。
- 購入客に対しカットサービスを行うとよい。
Q&A
Q1 | ごぼうとこんにゃくを鉄鍋で一緒に煮たところ煮汁が緑色になったが、なぜ? |
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A. ごぼうに含まれるポリフェノールの一種が鉄鍋の鉄かこんにゃくの凝固剤のアルカリに反応したものと思われる。 | |
Q2 | 鶏肉と煮たら鶏肉が黒くなったが、なぜ? |
A. 食べても問題はない。きれいに仕上げるには、下ごしらえでごぼうを水や酢水につけるとよい。 |
下ごしらえのポイント
- 白く仕上げたいときは酢水にさらすとよい。
- 臭みを消すため、肉や魚に合わせるとよい。
- 香りが苦手な場合は、味付けに牛乳を使うと食べやすくなる。牛乳との相性は抜群で、ポタージュスープなど洋食のメニューにも近年活用されている。
★オススメ料理
煮物/揚げ物/炒め物/サラダ/鍋物