
店頭では即日販売!「すぐに調理」を強調して
初夏を代表する味覚として、子供からお年寄りまで幅広く好まれる。鹿児島県などの増産により、近年は初夏だけでなく、年内から出回り始め、1月~翌4月の出荷量も増加。品種には、大サヤから小サヤまで多くの品種があるが、粒が大きい「一寸系」が主流となっている。
POPはコレ!
- 粉チーズとも相性抜群!ワインのお供に
- サヤごと焼くだけ!カンタン焼きソラマメ
- 鮮やかな初夏の緑。旬のかき揚げに!
市場シェアと出回り時期
鮮度の見分け方
- サヤが緑色で弾力がありスジが茶色くないもの
- 外皮から見て粒がそろっているもの
- むき実は緑色が濃く、お歯黒部分が黒くないもの
最適な保存条件
風を当てないようにして10℃前後。家庭では、ゆでてから冷蔵、もしくは冷凍がおすすめ。サヤから出して空気に触れると鮮度劣化を起こすので、サヤつきの場合は、ゆでる直前までむかずにおくことで新鮮さを保つことができる。
栄養&機能性
たんぱく質、ビタミンB1、カリウム
糖質とたんぱく質が主成分であるため、すみやかにエネルギー補給ができる。また、代謝を円滑にするビタミンB郡のなかでもB1をもっとも多く含み、疲労物質である乳酸を分解し、エネルギーを効率よく燃やす。そのほか鉄、ビタミンCなども含み、肉と野菜のよいところを合わせ持っている。
ONE POINTアドバイス
- 購入後すぐにゆでるよう徹底してすすめる。
- 鮮度のよいものは薄皮をむかずに食べてもよい。サヤ付きで鮮度のよいものは、サヤごと焼きそらまめにし、中ワタも食べると美味。
- そらまめという名の由来は、蚕のマユに似ているためつけられた中国名「蚕豆」から、実がなる初期の頃に空に向かって生育するからなど諸説ある。ちなみに初期は上向きだが、収穫期には実の重さで下を向く。
売場づくりのポイント
- 急速に鮮度劣化するため、サヤつきで即日販売する。
- むき実で販売する場合は、時間の経過と共に豆が硬くなるので、商品の回転を考えてパック詰めし、翌日に持ち越さず当日販売を徹底する。
Q&A
Q1 | ヨーロッパでは生で食べるといわれ、食べたところおなかを壊した。 |
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A. 通常は加熱用。生のまま食べるファーベやポポロという品種も近年出回っており、塩やペコリーノチーズと食べるとおいしい。ただし、消化能力の低い人や子供などは、消化不良になることもあるので注意。 |
下ごしらえのポイント
- お歯黒の部分に切り込みを入れ、フタをせずに塩を入れた湯で3~4分ゆでる。ゆですぎに注意し、食感を残すことがポイント。独特の臭みが苦手な場合は、湯に少量の酒を入れてゆでると食べやすくなる。味付けは、下ゆで後に塩加減を調整して行う。
★オススメ料理
塩ゆで/和え物/揚げ物/煮物/スープ/サラダ
知っておくべき流通事情
冷凍野菜、売場で提案を
「長期保存がきく」「下ごしらえの手間がない」「朝のお弁当作りに便利」などの理由から、近年、根菜や葉菜の冷凍品を手にとる消費者も多い。栄養面からみても、旬の時期に収穫され急速冷凍されているため、家庭の冷蔵庫で4~5日放置されていた野菜よりも、味や栄養価が高い場合もあり、無視できない存在である。
今後は青果売り場でも、家庭で野菜が余った場合の冷凍方法を紹介することが、消費者の購買意欲を高めるアプローチとなるかもしれない。
家庭での野菜の冷凍では、硬めにゆで、しっかりと水気を切ってから冷凍するのが基本。きゅうりやかぶなどの水気の多い野菜は、余分な水分を抜くために、塩もみしてギュッとしぼってから冷凍すると、シャキッとした歯ごたえが味わえる。でんぷんの多いじゃがいもなどは、食感が悪くなるため冷凍に適さないが、マッシュにすればさほど気にならなくなる。調理する場合は、冷凍のまま、炒めたり汁物にして加熱するのがコツ。